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2022/06/14 08:51

売り先行か、内外環境が不透明 無料記事

◆14日の香港マーケットは、内外環境の不透明感で売られる展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はネガティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比2.8%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が4.7%安とそろって大幅に4日続落し、それぞれ年初来安値を更新した。予想を大幅に上回るインフレ指標を受け、「米連邦準備理事会(FRB)は利上げペースを加速させる」との観測が引き続き売り材料視されている。FRBは14〜15日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で通常の倍となる0.5%の利上げを決定すると予想されているが、ブローカーの一部からは利上げ幅が0.75%以上になるとの見方も示された。米10年債利回りは3.36%台に急上昇し、2011年4月以来の高水準に達している。急速な利上げは、景気下押し圧力になると警戒された。米株市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は34.02となり、前日比で22.59%上昇。警戒水域と言われる30を再び上回った。
 一方、内部的には、新型コロナウイルス感染対策の行動制限強化が警戒される状況。首都北京市では中心部に位置するバーでクラスターが発生し、13日から3日連続で大規模なPCR検査が実施されている。今月1日に実質的なロックダウン(都市封鎖)が解除された上海市でも感染者が再び増加。部分的な封鎖が相次いでいる。
 なお、中国では、あす15日(日本時間11時ごろ)に今年5月の中国経済統計(小売売上高や鉱工業生産など)がまとめて公表される予定。最新のコンセンサス予想では、鉱工業生産などが前月実績を下回り、小売売上高はマイナス7.1%と前月(マイナス11.1%)に続き弱い内容になるとみられている。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として苦戦を強いられそうだ。上述したように、内外環境の不透明感が重しとなろう。また、中国指標の発表をあすに控えていることも買い手控えの一因となりそうだ。


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