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2022/06/13 08:58

売り先行か、内外に不安材料 無料記事

◆週明け13日の香港マーケットは、内外の不安材料で売りが先行しそうだ。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はネガティブ。先週末の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比2.7%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が3.5%安とそろって大幅に3日続落した。インフレ高進を受け、金融引き締めの加速が懸念される。米労働省が10日公表した5月の米消費者物価指数(CPI)は前年同月比で8.6%上昇し、1981年12月以来、40年5カ月ぶりの高い伸び率となった。「金融当局は利上げペースを速める」との見方が強まっている。消費の冷え込みも警戒。ミシガン大学が10日発表した今年6月の消費者信頼感指数(速報値)は50.2となり、前月確報値(58.4)から大幅に低下した(過去最低を更新)。
 一方、内部環境にも不安材料がある。中でも、新型コロナウイルス感染再拡大が不安視される状況だ。行動制限が緩和された首都北京市で新規感染者数が再び増加し、大半の学校再開も延期されている。新規感染者が確認された上海市では、週末に大規模なPCR検査を実施した。中国政府が「ゼロコロナ」政策を堅持していることもあり、ロックダウン(都市封鎖)の懸念も強まっている。ただ、当局の景気支援策に対する期待感は持続。今年5月の人民元建て新規融資は、政策支援の効果で4月から急回復し、予想も大幅に上回った。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは売り先行する可能性が高い。上述したように、米国の金融引き締めと中国の行動制限が警戒されそうだ。ただ、中国経済対策の期待感は根強く、下値では押し目買いの動きもあろう。
 なお本日付で、ハンセン指数の構成銘柄に東方海外(316/HK)、中升集団HD(881/HK)、中芯国際集成電路製造(SMIC:981/HK)、中国宏橋集団(チャイナ・ホンチョオ・グループ:1378/HK)の4銘柄が新規に組み入れられる。一方で瑞声科技HD(2018/HK)が除外されるため、構成銘柄は66→69に増加する運びだ。


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