/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2020/03/10 08:57

海外株安で売り先行か、下値では自律反発狙いの買いも 無料記事

◆10日の香港マーケットは、海外株安の流れを継いで売り先行しそうだが、下値では自律反発狙いの買いも入りそうだ。
 外部環境はネガティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前営業日比7.8%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が7.3%安とそろって大幅に3日続落。NYダウの下げ幅(2013.76ドル)は過去最大となり、約1年2カ月ぶりの安値水準に落ち込んだ。原油相場の急落や新型コロナウイルスの感染拡大により、世界経済がリセッション(景気後退)入りするとの警戒感が高まっている。石油輸出国機構(OPEC)とロシアなどの非加盟国が開いた6日の会合では、協調減産で合意できず、サウジアラビアは全輸出先を対象に4月の公式販売価格(OSP)引き下げ、大幅増産も公表。WTI原油先物は先週末比で25%安となり、下落率は過去2番目の大きさだった。新型コロナを巡っては、欧州や米国で感染拡大が止まらない。イタリアではミラノなど大都市が封鎖され、米国ではニューヨークやオレゴンなど複数の州が非常事態宣言を出している。世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は9日の記者会見で、「パンデミック(世界的流行)の脅威は、非常に現実的な状況だ」と述べた。
 一方、9日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が3.0%安の2943.29ポイントと大幅続落。原油相場の急落を受けて、投資家のリスク回避スタンスが強まった。終値で今月3日以来、1週ぶりに心理的節目の3000ポイントを割り込んでいる。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。昨夜の欧米市場で主要株価指数が軒並み急落するなど、相場環境は一段と悪化しているものの、前日の下げが大きかったこともあり(ハンセン指数は9日に4.2%安)、自律反発狙いの買いが入る可能性もあろう。時間外取引のNYダウは反発で推移している。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース