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2020/08/10 08:55

上値の重い展開か、米中関係の緊張を警戒 無料記事

◆週明け10日の香港マーケットは、米中関係の緊張を警戒し上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境には好悪材料が入り混じる。先週末の米株市場は、全体としてまちまちの展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.2%高と6日続伸する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.2%安と8日ぶりに反落した。米雇用統計の上振れはプラス。7月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数が予想以上に増加し、失業率は小幅ながら低下した。
 半面、米中関係の悪化懸念が強まったことはマイナス。トランプ米大統領は6日、ショート動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」運営の中国IT大手・北京字節跳動科技(バイトダンス)との取引を禁止する大統領令に署名した。大統領令には、騰訊HD(テンセント・ホールディングス:700/HK)が提供するメッセンジャーアプリ「微信(ウィーチャット)」に絡む取引禁止も含まれ、45日後に発効する。また、米財務省は7日、香港の自治を侵害し、表現の自由を制限したとして、林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官ら関係者11人を制裁対象に指定した。
 一方、7日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が1.0%安と6日ぶりに反落。米中対立の警戒感が投資家心理の重しとなった。米国は中国アプリの規制強化に乗り出すなど、このところ対中強硬路線を強めている。なお取引時間中に公表された7月の中国貿易統計は、人民元建て輸出が10.4%増と大幅に上振れる半面(予想は0.9%増)、輸入は1.6%増に下振れた(予想は2.5%増)。
 本日は取引時間中に(日本時間10時30分ごろ)、7月の中国物価統計が発表される予定。事前予想では、前月からやや改善する見込みだ。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。引き続き、米中の緊張が警戒されそうだ。


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