◆週明け8日の香港マーケットは、米金利高を嫌気し上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
　外部環境はやや不透明。5日の米株市場は、景気不安の後退と、利上げペースの加速懸念が綱引きとなり売り買いが交錯する展開だった。主要指標のNYダウは前日比0.2％高と反発したが、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.5％安と3日ぶりに反落している。米労働省が5日公表した7月の雇用統計では、非農業部門の雇用者数が予想に反し前月から伸びが拡大。失業率も新型コロナウイルス禍に見舞われる前の2020年2月水準を回復した。リセッション（景気後退）の不安が薄らぐ中、景気敏感株や主力の金融株が買われている。他方、米連邦準備理事会（FRB）は次回会合で通常の3倍となる0.75％の利上げを継続するとの見方も広がり、ハイテクなど高PER（株価収益率）のグロース（成長）株は売りに押された。
　一方、中国では7日、今年7月の貿易統計が発表されている。輸出の伸びは人民元建てベースで23.9％となり、予想（19.6％）に反し、前月（22.0％）から加速した。
　こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。米中の指標改善を受け、景気懸念は和らいでいるものの、米金利高がマイナス材料として意識されそうだ。


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