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2022/08/29 09:02

売り先行か、内外に不安材料 無料記事

◆週明け29日の香港マーケットは、内外環境の不透明感で売られる展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はネガティブ。26日の米株市場は、米金融引き締めの警戒感が高まり、主要指標のNYダウが前日比3.0%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が3.9%安とそろって3日ぶりに急反落した。注目されていたジャクソンホール会議(各国の中央銀行関係者が集まる国際経済シンポジウム)のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長講演では、「インフレが落ち着くまで利上げを継続する方針」が改めて示された。議長講演について市場では、懸念しているタカ派(引き締めに積極的)的なものにはならない――との見方があっただけに、投資家の失望売りにつながっている。米金利も上昇。中でも2年債利回りは一時、2007年以来の高水準に達している。10年債利回りが2年債利回りを下回る逆イールド(景気後退の前兆とされる)も縮小した。
 内部的にも不安材料がある。中国国家統計局が27日公表した1〜7月の工業企業利益は前年同月比で1.1%減となり、1〜6月の1.0%増からマイナス成長に転落した。また、国内で新型コロナウイルスの新規感染者数は落ち着きを見せつつあるものの、一部地域では行動制限が強化されている。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として苦戦を強いられそうだ。上述したように、米金融引き締めの警戒感や中国経済の不透明感が投資家のリスク回避スタンスにつながろう。
 なお、香港では主要な中国企業の決算報告が終盤に入っている。業績動向に着目した物色はみられよう。本日は、東風汽車集団(489/HK)や比亜迪(1211/HK)、中国農業銀行(1288/HK)、中国信達資産管理(1359/HK)、北京汽車(1958/HK)、北京金隅集団(2009/HK)、中国国際海運集装箱(2039/HK)、中国聯塑集団HD(2128/HK)、上海電気集団(2727/HK)、天津港発展HD(3382/HK)、中信証券(6030/HK)、中国飛鶴(6186/HK)などが中間業績を公表する予定だ。


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