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2022/09/27 08:36

神経質な値動きか、米金利高と人民元安が重荷に 無料記事

◆27日の香港マーケットは、米金利高と人民元安を嫌気し神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はネガティブ。昨夜の米株市場では、止まらない米金利高が投資家心理を冷やし、主要指標のNYダウが前日比1.1%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.6%安とそろって5日続落した。NYダウは年初来安値を連日で更新している。欧米の金融当局が利上げペースを加速するとの観測が強まる中、米債券市場では、長期金利の指標となる10年債利回りが約12年ぶり、米政策金利見通しの影響をより受けやすい2年債利回りは約15年ぶりの高水準を記録した。米ドル高のマイナス面も意識される。海外売上高の大きい米企業にとっては、米ドル高が業績の圧迫要因だ。米株市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は32.26となり、前日比で7.82%上昇。警戒水域と言われる30を上回った。
 内部環境にも不透明感がくすぶる。中でも、人民元安の進行がマイナス材料だ。中国人民銀行(中央銀行)は26日、元安抑制のため、外国為替フォワード取引の準備金比率引き上げを発表したものの、元安の動きに歯止めはかかっていない。外国為替市場で対米ドルのオフショア人民元は7.17人民元台に達し(日本時間27日朝方)、2020年5月上旬以来の元安水準で推移している。中国本土からの資金流出懸念も強まる状況だ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。このところの下落基調を受け(前日はハンセン指数が約11年ぶりの安値、上海総合指数が約4カ月半ぶりの安値)、自律反発狙いの買いは期待できそうだが、上述したように、米金利高と人民元安が相場の重しとなりそうだ。


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