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2020/02/06 09:03

しっかりか、内外環境が改善 無料記事

◆6日の香港マーケットは、内外環境の改善でしっかりとした展開か。
 外部環境はポジティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比1.7%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.4%高とそろって3日続伸した。ナスダック指数は史上最高値を連日で更新している。新型コロナウイルスの封じ込め期待と米経済指標の上振れが支援材料。中国のテレビは5日、「浙江大学の研究チームが新型コロナウイルス感染による新型肺炎に対し、効果的な治療薬を発見した」と報道した。また、英メディアは同日、英国の科学者が新型コロナウイルスのワクチン開発で大きな進展があったと伝えている。ワクチン開発を巡るニュースに関し世界保健機関(WHO)は、「効果があるかは不明」との見解を示したものの、市場では、対策が進んでいることが評価された。この日公表された経済指標では、今年1月のADP全米雇用リポートで、(政府部門を除く)非農業部門の雇用者数が市場予想を大幅に上回り、15年5月以来の伸びとなったことが明らかにされている。米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した同月の非製造業景況感指数(PMI)は予想を上回り、5カ月ぶりの高水準に達した。
 一方、5日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が1.3%高と続伸。前日に続き、中国の経済政策に対する期待感が相場を押し上げた。新型肺炎による景気先行き不安が依然としてくすぶるなか、当局は一段の対策を打ち出すとの見方が広がっている。20日に公表される最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」(事実上の貸出基準金利)の2月分に関しては、3カ月ぶりに引き下げられるとの観測が浮上。預金準備率引き下げの可能性も指摘された。また、外電が4日、関係者の話として報じたところによれば、中国政府は財政予算の赤字比率引き上げや、公益事業向けに資金調達する特別地方債「専項債」の発行規模拡大などを検討しているという。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは内外環境の改善でしっかりとした展開か。上述したように、米指標の上振れや新型肺炎の封じ込め期待が支えとなろう。ただ、あす7日には、1月の中国貿易統計が公表されるため、結果を見極めたいとするスタンスが強まれば買い手控えにつながることもあろう。


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