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2022/06/20 09:03

しっかりか、中国景気の持ち直しに期待感 無料記事

◆週明け20日の香港マーケットは、中国景気の持ち直し期待でしっかりとした展開か。(亜州リサーチ編集部)
外部環境はそれほど悪くない。先週末の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.1%安と続落したものの、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は1.4%高と急反発している。米国や欧州の急速な金融引き締めは懸念されたが、資源相場の急騰一服を受け、高インフレはピークを打つとの見方が相場を下支えした。WTI原油相場は6.8%安と急反落し、一時、約1カ月ぶりの安値を付けている。ガソリン価格の上昇が落ち着けば、消費者心理も上向くと期待された。
 中国国内の環境も良好。中でも、消費意欲の高まりがプラス材料だ。中国最大のネット通販セール「618セール」で、京東集団(JDドットコム:9618/HK)の取扱高が過去最高を更新している。新型コロナウイルスの新規感染者数が減少しつつあることも好材料。18日に報告された中国本土の新規感染者数は27人にとどまり、連日で減少した。
 米中関係の改善期待も高まる。外電が報じたところによれば、米中首脳は7月にもビデオ形式で会談する見通しだ。また、トランプ前政権が中国に課した制裁関税について、バイデン政権は一部撤廃の方針とも伝わっている。
 なお、中国人民銀行(中央銀行)は本日(日本時間10時15分ごろ)、銀行貸し出しの指標となる6月の最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」を発表する予定。市場コンセンサス予想では、1年物(前月は3.70%)と5年物(同4.45%)がそれぞれ据え置かれる見通しだ。前月(5月分)は、5年物が予想以上に引き下げられていた。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。欧米の金融引き締めによる世界景気の鈍化懸念はくすぶるものの、中国経済の持ち直し期待が投資家心理を上向かせそうだ。


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