◆休場明け5日の香港マーケットは、海外の株高を好感した買いが先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
　外部環境はポジティブ。4日の米株市場では、米利上げペースの加速懸念が後退し、主要指標のNYダウが前日比2.8％高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が3.3％高とそろって大幅続伸した。労働指標の低下を受け、インフレ高進の警戒感が薄らぎ、米連邦準備理事会（FRB）は金融引き締めスタンスを緩めるとの期待が広がっている。8月の米雇用動態調査（JOLTS）では、米求人件数が予想を下回り、14カ月ぶりの低い水準だったことが判明。雇用需給ひっ迫による高インフレも落ち着くと予測された。米債券市場では、国債利回りが低下している。米株市場の不安心理を表すVIX（20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」）は29.07となり、前日比で3.42％下落。警戒水域と言われる30を7日ぶりに下回った。
　一方、中国国内に目立った手がかりはない。中国は10月1日に国慶節の大型連休がスタートし、本土マーケットは今週いっぱい（3〜7日）休場となる。市場動向に影響を与えるようなニュースフローにも乏しい状況だ。
　こうした中、本日の香港マーケットは買い先行か。香港休場中の米株高が好感されそうだ。米利上げペースの加速懸念後退は、通貨を米ドルにペッグしている香港でもプラス材料となる。


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