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2022/05/25 08:54

売り先行か、米ハイテク株安と中国景気不安が重しに 無料記事

◆25日の香港マーケットは、米ハイテク株安と中国景気不安で売り先行しそうだ。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境には不透明感が漂う。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.2%高と3日続伸したものの、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は2.3%安と急反落し、年初来安値を更新した。ディフェンシブ株に押し目買いが入る一方、業績懸念の強まるネット関連株が急落する。写真・動画共有アプリの米スナップが前日引け後、4〜6月期決算の見通しを大幅に下方修正。同社株は43.1%安と暴落し、ソーシャルメディア関連株も軒並み急落した。米景気の先行きも懸念される。この日公表された経済指標では、4月の米新築住宅販売件数が59.1万件となり、市場予想(75.0万件)を大幅に下回った。また、S&Pによる5月の米総合購買担当者指数(PMI)速報値は53.8にとどまり、2カ月連続で前月から低下している。
 一方、中国国内では新型コロナウイルス感染対策の長期化が不安視される状況。首都北京市など大都市圏で1日当たり新規感染者数は比較的落ち着いているものの、「ゼロコロナ」政策を堅持する政府は、行動制限を続行したままだ。当局は景気対策を強化しているが、経済活動縮小による景気不安が依然としてくすぶっている。また、主要な証券ブローカーの間で、中国の国内総生産(GDP)成長見通しを下方修正する動きが相次いでいることも逆風だ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは売り先行する流れか。上述したように、米ハイテク株安と中国景気不安が投資家心理の重しとなりそうだ。ただ、売り一巡後は、中国の景気支援策で恩恵を受けやすい銘柄などに買いが入る可能性もある。中国経済対策に関しては、李克強・首相がこのほど主催した国務院常務会議で、追加税還付や乗用車購入税の減額、インフラ事業の投資拡大など計33項目に上る追加景気刺激策を決定。改めて材料視されることにも期待したい。


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