/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2022/06/29 08:54

上値の重い展開か、米景気の先行きを不安視 無料記事

◆29日の香港マーケットは、米景気の先行き不安で上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
外部環境はネガティブ。28日の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比1.6%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が3.0%安とそろって続落した。米消費者景況感の悪化で景気不安が強まる。米カンファレンス・ボードが28日に発表した6月の米消費者信頼感指数は98.7に低下し(5月は103.2)、21年2月以来の低い水準に落ち込んだ。インフレ高進の警戒感が根強い中、消費者の景気に対する先行き不安も高まっている。米経済をけん引する個人消費の低迷で、米国がリセッション(景気後退)に陥る不安も再燃した。
 一方、中国国内の環境は良好。社会活動の早期正常化が期待されている。中国衛生健康委員会は28日、新型コロナウイルスの水際対策を緩和すると公表。また、上海ディズニーリゾートは同日、今月30日付でテーマパーク部分(ディズニーランド)の営業を再開すると発表した。経済対策に対する期待感も持続。中国人民銀行(中央銀行)は28日、リバースレポを通じ満期分との差引で1000億人民元を市中供給した。連日で資金供給を拡大させている。
 なお、中国ではあす30日、6月の製造業PMI(国家統計局などが集計)が公表される予定(日本時間10時30分ごろ)。直前の市場コンセンサス予想は、前回の49.6を上回る50.5で着地し、4カ月ぶりに節目の50を上回る見込みだ(非製造業PMIも節目の50を上回る予想)。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。中国経済の回復期待はあるものの、米景気の先行き不安が相場の足かせとなろう。また、指数はこのところ急ピッチに上昇していただけに(ハンセン指数は4日続伸で3カ月ぶり高値、上海総合指数も4日に続伸で3カ月半ぶり高値)、利食い売りも出やすい状況だ。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース