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2022/04/14 08:44

底堅く推移か、中国の金融緩和に期待感 無料記事

◆14日の香港マーケットは、中国の緩和期待で底堅く推移か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は落ち着きつつある。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比1.0%高と3日ぶり、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.0%高と4日ぶりにそれぞれ反発した。長期金利の低下と企業業績の改善期待が投資家心理を上向かせている。朝方発表の米生産者物価指数(PPI)は20年ぶりの上昇幅を記録し、インフレ基調を印象付けたものの、米10年債利回りは前日に続き低下。金利上昇はピークアウトした――との見方も広がり、高PER(株価収益率)のグロース(成長)株が物色された。主要企業の1〜3月期決算発表がシーズン入り。デルタ航空が報告した四半期決算は、1株当たり損益が予想ほど赤字にならなかった。同社によれば、「3月単月では黒字化し、4〜6月期は業績が回復する」という。
 一方、中国国内では金融緩和期待が高まっている。国務院(内閣に相当)は13日、預金準備率引き下げなど適時な金融政策を実施し、経済を支援する方針を示した。アナリストの一部からは、「中国人民銀行(中央銀行)は早ければ15日にも、中期貸出制度(MLF)金利を引き下げ、預金準備率も数日内に引き下げる」との予想が聞かれている。
 なお、本土では週明け18日、重要経済統計がまとめて発表される予定(今年3月の小売売上高や鉱工業生産、第1四半期のGDP成長率など)。最新のコンセンサス予想では、月次統計が総じて前回実績を下回る見込みで、中でも小売売上高はマイナス3.0%に落ち込むと予想されている。
 また、香港市場はイースターの祝日であす15日と来週18日が休場。取引再開は翌19日となっている(本土市場は通常取引)。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅く推移しそうだ。外部環境が安定しているほか、中国の緩和期待が相場を支えよう。ただ、香港市場はあすから連休に入ることもあり、積極的な売買が手控えられる可能性もありそうだ。


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