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2022/05/17 08:43

上値の重い展開か、米中景気不安くすぶる 無料記事

◆17日の香港マーケットは、米中の景気不安で上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前営業日比0.1%高と続伸する半面、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は1.2%安と3日ぶりに反落した。先月からの下落基調を受け、相場の底打ち感は意識されたが、米景気の先行き不安が上値を重くしている。この日公表された経済指標では、5月のNY連銀製造業景況指数がマイナス11.6となり(前月はプラス24.6)、予想(プラス15.0)外の悪化となった。
 一方、中国国内の環境には好材料と悪材料が交錯している。経済活動の正常化や中国の経済対策に対する期待感が高まっていることはプラスだ。上海市の副市長は16日の記者会見で、ロックダウン(都市封鎖)を6月にも解除したいと語った。すでに16日からは、商業施設や学校などの再開が段階的に始まっている。経済対策では、金融当局が15日、1軒目住宅ローン金利の下限を引き下げると発表。ほか、複数関係者が16日明らかにしたところによれば、民間デベロッパー3社に対し、今週中に社債発行するよう当局が求めた。他方、足もとの景気落ち込みは不安材料。前日の取引時間中に公表された4月の経済統計では、鉱工業生産が2年1カ月ぶりにマイナス成長に転落し、小売売上高はマイナス幅が大幅に拡大している。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。中国の経済活動正常化や経済対策に対する期待感は支えになりそうだが、米景気指標が落ち込んだことで、改めて中国景気の鈍化懸念も意識されそうだ。


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