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2022/07/06 09:00

神経質な値動きか、好悪材料が入り混じる 無料記事

◆6日の香港マーケットは、好悪材料が入り混じる中で神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
外部環境はそれほど悪くない。5日の米株市場は、主要指標のNYダウが前営業日比0.4%安と反落したものの、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は1.7%高と大幅に続伸した。NYダウは引けにかけて下げ幅を縮小している。原油相場が急落する中、景気後退(リセッション)の警戒感で景気敏感株に売りが広がる半面、米長期金利の低下を受けてハイテク株が買われ、全体相場を下支えした。米10年債利回りは2.8%台に低下し、ハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株にとっての追い風となった。
 米中関係の改善期待も強まる。米国務省は5日、7〜8日にインドネシア・バリ島で開催される20カ国・地域(G20)外相会合にブリンケン国務長官が出席し、その際、中国の王毅・外交部長と会談することを明らかにした。対中関税の一部撤廃や、米中首脳会談の開催などが協議されるとみられている。
 一方、内部的には好悪材料が交錯。官民で公表された6月の製造業PMIが前月から大幅に改善し、景気持ち直しが進んでいるとの見方はプラスだ。また、中国政府が矢継ぎ早に景気対策を打ち出していることも好材料となる。半面、新型コロナウイルスの感染拡大は不安材料だ。感染拡大が顕著な中国東部の安徽省では、7月1日までに複数エリアで封鎖措置を導入している。同省は中国経済に対する寄与度が2番目に大きい江蘇省に隣接しているだけに、感染の広がりによっては国内全体にダメージが及ぶと懸念される状況だ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。米ハイテク株高や米中関係改善期待などを手がかりに買い先行する可能性はあるものの、中国のコロナ感染拡大や世界景気の後退懸念が投資家心理の重しとなろう。


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