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2022/08/04 09:07

しっかりか、米景気懸念が後退 無料記事

◆4日の香港マーケットは、米景気懸念の後退でしっかりとした展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はポジティブ。3日の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比1.3%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.6%高とそろって3日ぶりに反発した。米景気の過度な減速懸念が後退し、投資家に買い安心感が広がる。米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した7月の非製造業景況感指数は56.7となり、低下予想(53.5)に反し、前月(55.3)から上昇した。3カ月ぶりの高水準に達している。また、項目のうち、「仕入れ価格」が低下したことを受け、「インフレ緩和の兆し」だと一部で指摘されたこともプラスだ。原油価格が急落(WTI原油先物は4.0%安で、一時5カ月ぶり安値)したことも、消費活動が活発化すると歓迎されている。高く推移していた米10年債利回りは中盤から低下。株価の割高感が薄れ、ハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株に物色が広がった。
 一方、内部的には、米国の対中圧力が警戒される状況。米ホワイトハウスは3日、中国に対抗する半導体産業支援法案について、バイデン米大統領が9日に署名すると発表した。また、米政権でナンバー3のペロシ米下院議長が3日に訪台し、台湾を自国領と見なす中国は猛反発。中国人民解放軍は7日まで、台湾を囲むように6カ所で大規模な実弾演習を実施する。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。上述したように、米国の景況感改善が材料視されそうだ。中国の産業支援策に対する期待感も根強い。米国の対中圧力は気がかり材料となるものの、現時点で新たな動きはみられない。「中国軍が威嚇行動を強めた場合でも、本格的な軍事衝突となる可能性はかなり低い」との見方もあり、過度なリスク回避に動くこともないだろう。


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