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2022/08/11 08:56

買い先行か、米利上げペース加速の懸念後退 無料記事

◆11日の香港マーケットは、米利上げペースの加速懸念後退で買い先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はポジティブ。10日の米株市場は、インフレ高進の不安後退で、主要指標のNYダウが前日比1.6%高と反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.9%高と4日ぶりに反発した。朝方公表された7月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想を下回り、金融当局が利上げペースを拡大するとの懸念が後退する。米10年債利回りも低下し、ハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株が大幅上昇した。米株市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は19.74となり、前日比で9.32%下落。節目の20を約4カ月ぶりに下回った。
 一方、内部的には新型コロナウイルス感染再拡大がネガティブ。中国本土では新規感染者数が観光地を中心に増加しつつあり、一部地区で行動制限が強化されている。中国政府は「ゼロコロナ」政策を堅持しているだけに、社会活動の制限拡大が警戒される状況だ。ただ、当局の景気下支えスタンスはプラス。中国人民銀行(中央銀行)は10日、第2四半期(4〜6月)の金融政策執行報告を発表し、政策実施の強化と適度な流動性を確保する方針を示した。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは買い先行する可能性が高い。上述したように、米利上げペースの加速懸念後退が材料視されよう。また、ハンセン指数は前日まで3日続落し、約3カ月ぶりの安値水準に落ち込んでいるだけに、買い戻しも入りやすい。また、香港上場企業の決算報告が進む中で、業績動向を材料にした物色も続きそうだ。本日は中国移動(941/HK)や永利澳門(1128/HK)、華虹半導体(1347/HK)、李寧(2331/HK)などが中間決算を発表する。



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