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2022/06/06 09:02

神経質な値動きか、米金融引き締め加速を警戒 無料記事

◆週明け6日の香港マーケットは、米金利高を嫌気し神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はややネガティブ。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比1.0%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.5%安とそろって反落した。米金融引き締めの加速が懸念される。朝方公表された今年4月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数が予想を上回り、金融当局はインフレ対策を継続しやすくなるとの見方が広がった。金利の先高観が強まる中、米10年債利回りは一時3.0%近くまで上昇。株価の割高感が意識され、ハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株が急落した。
 一方、中国国内の環境は悪くない。このところ政府関係部局が雇用やインフラ投資、産業支援、消費振興などに向けた対策を相次ぎ発表しているためだ。中国人民銀行(中央銀行)の副総裁は2日の記者会見で、「穏健な金融政策を強化し、景気対策を前倒しする」と表明。財政部長も同日の記者会見で、景気刺激策を確実に実行していくと強調した。経済活動再開の期待も高まる。新型コロナウイルス感染対策で実施していた行動制限に関しては、事実上のロックダウン(都市封鎖)を1日に解除した上海市に続き、北京市では6日から飲食店での食事が一部地域を除いて再開される予定だ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。中国の経済活動再開や景気テコ入れ策に対する期待は続くものの、米金融引き締めの警戒感が投資家心理の重しとなりそうだ。


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