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2022/03/02 08:35

売り先行か、外部環境が不透明 無料記事

◆2日の香港マーケットは、外部環境の不透明感で売られる展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はネガティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比1.8%安と続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.6%安と4日ぶりに反落した。ウクライナ情勢が悪化し、投資家のリスク回避スタンスが高まっている。2回目の停戦交渉を控えているにもかかわらず、ロシア軍のウクライナ攻撃は止まる気配がない。ロシア軍は1日、ウクライナ第2の都市ハリコフに向けて砲撃。首都キエフでは、テレビ塔が攻撃され複数の死者が出た。西側諸国の対露制裁も一段と強化されている。市場ではロシアの信用危機もささやかれ、世界経済の混乱も警戒された。また、原油や穀物が高騰。個人消費の冷え込みや、企業収益の悪化も懸念された。
 一方、中国国内の環境はそれほど悪くない。新型コロナウイルス感染再拡大の不安は依然としてくすぶるものの、中国経済の過度な鈍化懸念は薄らいでいる。昨日公表された2月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)は50.2となり、低下予想(49.8)に反し、前月実績(50.1)を上回った。また、中国経済対策の期待感も根強い。中国では今週4日、重要政治イベントの「両会」(全国政治協商会議と全国人民代表大会)がスタートする。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは売り先行する可能性が高い。上述したように、ウクライナ情勢の悪化やインフレ高進の懸念が投資家心理の重しとなる。ただ、中国経済対策の期待感は持続しているため、政策で恩恵を受けやすい銘柄群などに下値を拾う動きはみられそうだ。


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