2020/06/30 11:39
神経質な展開か、香港法案の採決と中国指標の内容が気がかり
◆30日の香港マーケットは、香港法案の採決と中国指標の内容が気がかり材料として意識される展開か。
外部環境は安定的。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前営業日比2.3%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.2%高とそろって反発した。米指標改善が投資家心理を上向かせる。5月の米中古住宅販売成約指数はプラス44.3%となり、前月のマイナス21.8%から予想(プラス19.3%)以上に上向いた(統計開始以来の大幅上昇)。景気回復が進んでいるとの見方が広がっている。個別では、航空機のボーイングが14.4%高と急伸し、全体相場の押し上げ要因となった。墜落事故を2度起こし運航停止中だった主力小型機「737MAX」について、運航再開に向けた試験飛行が行われると伝わったことを好感している。
一方、端午節連休明けとなった29日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.6%安と3日ぶり反落。新型コロナ感染拡大「第2波」が警戒された。食品卸売市場でクラスターが発生した北京市では27日、新規の感染者14人を確認。市場関係者が多く在住する近隣の都市では住民50万人近くを対象に、当局がロックダウン(都市封鎖)の措置を講じた。また、香港の統制を強化する「香港国家安全維持法」を巡り、米中が対立していることも不安視されている。
「香港国家安全維持法」の草案は、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会で30日午前に採決される見通しだ。複数の香港メディアによれば、同法案は可決され、香港返還記念日に当たる翌7月1日に施行される可能性が高いという。トランプ米政権は同法案成立を前に、中国に対する圧力を強めている。これに対し、中国側も対抗措置をとる方針を明らかにしている。
なお本日は朝方に(日本時間10時ごろ)、今年6月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)が発表される予定。事前のコンセンサス予想では、前月の50.6をやや下回る50.5で着地するとみられている。
こうしたなか、本日の香港マーケットは全体として神経質な展開か。中国指標や香港法案が気がかり材料として意識されそうだ。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境は安定的。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前営業日比2.3%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.2%高とそろって反発した。米指標改善が投資家心理を上向かせる。5月の米中古住宅販売成約指数はプラス44.3%となり、前月のマイナス21.8%から予想(プラス19.3%)以上に上向いた(統計開始以来の大幅上昇)。景気回復が進んでいるとの見方が広がっている。個別では、航空機のボーイングが14.4%高と急伸し、全体相場の押し上げ要因となった。墜落事故を2度起こし運航停止中だった主力小型機「737MAX」について、運航再開に向けた試験飛行が行われると伝わったことを好感している。
一方、端午節連休明けとなった29日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.6%安と3日ぶり反落。新型コロナ感染拡大「第2波」が警戒された。食品卸売市場でクラスターが発生した北京市では27日、新規の感染者14人を確認。市場関係者が多く在住する近隣の都市では住民50万人近くを対象に、当局がロックダウン(都市封鎖)の措置を講じた。また、香港の統制を強化する「香港国家安全維持法」を巡り、米中が対立していることも不安視されている。
「香港国家安全維持法」の草案は、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会で30日午前に採決される見通しだ。複数の香港メディアによれば、同法案は可決され、香港返還記念日に当たる翌7月1日に施行される可能性が高いという。トランプ米政権は同法案成立を前に、中国に対する圧力を強めている。これに対し、中国側も対抗措置をとる方針を明らかにしている。
なお本日は朝方に(日本時間10時ごろ)、今年6月の中国製造業PMI(国家統計局などが集計)が発表される予定。事前のコンセンサス予想では、前月の50.6をやや下回る50.5で着地するとみられている。
こうしたなか、本日の香港マーケットは全体として神経質な展開か。中国指標や香港法案が気がかり材料として意識されそうだ。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。