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2022/07/22 08:40

しっかりか、米金利低下を好感 無料記事

◆22日の香港マーケットは、米金利低下が好感される流れか。(亜州リサーチ編集部)
外部環境は安定的。21日の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.5%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.4%高とそろって3日続伸した。ナスダック指数は約1カ月半ぶりの高値水準を回復している。米金利低下が買い安心感を誘った。原油が急低下(WTI原油先物は3.5%安)したことや労働指標の悪化を受け、米利上げ加速の過度な警戒感が後退。米10年債利回りは朝方の3.07%台→2.88%台に急低下した。また、主要企業の四半期決算報告が進む中、業績内容が予想を上回った企業が相次いでいることも引き続き相場を押し上げる一因となっている。欧州中央銀行(ECB)が予想以上の大幅利上げを決定したことが嫌気され、指数は安く推移する場面がみられたものの、徐々に上昇の勢いが増した。
 一方、内部環境には不透明感が漂う。中でも、新型コロナウイルスの新規感染者数が高止まりしていることはマイナスだ。感染者が確認された一部の地域では、行動制限が強化されている。大型経済対策の期待も後退。李克強・首相は19日、大規模な景気刺激策の実施に慎重姿勢を示し、成長目標の一定の下振れを容認する姿勢を示唆した。また、資金不足などにより建設工事が中断した未完成住宅「爛尾楼(ランウェイロウ)」を巡り、中国各地で物件購入者による集団ローン不払いが発生している問題も引き続き不安材料となる。
 ただ、中国当局はこれまでに、産業振興や消費拡大、雇用改善などに向けた各種施策を相次いで打ち出していることもあり、景気持ち直しの期待も根強い状況だ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりか。内部環境に懸念材料は山積しているが、米金利低下が投資家の買い意欲につながりそうだ。米ドルが各通貨に対し低下したこともプラス。資金流出不安がひとまず和らいだ。


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