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2022/06/22 08:57

上値の重い展開か、新規買い材料に乏しく 無料記事

◆22日の香港マーケットは、新規買い材料に乏しい中で上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
外部環境はひとまず安定している。連休明けとなった昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前営業日比2.1%高と3日ぶりに急反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.5%高と大幅続伸した。足もとの下げが急ピッチだったこともあり、値ごろ感に着目した買いが優勢となっている。NYダウは先週の1週間で4.8%下落したとあって、「バリュエーション面での妙味が高まった」との見方もあった。また、原油相場が持ち直していることもプラス。関連銘柄にとっての支援材料となった。ただ、不安材料もある。ゴールドマン・サックスやモルガン・スタンレーなど、大手ブローカーのストラテジストは相次ぎ、「マーケットはリセッション(景気後退)リスクを織り込んでいない」と指摘し、一段の株安を警戒した。金融引き締め加速の警戒感もくすぶる。米リッチモンド連銀のバーキン総裁は、高インフレを抑えるため、「可能な限り速いペースでの利上げが必要」との見解を示した。
 一方、中国国内の環境は悪くない。経済活動正常化の期待が高まる状況だ。中国本土の新型コロナウイルス感染は、一部の地域を除いて抑制されている。20日に確認された新規感染は、首都の北京市で5人、商都の上海市で9人にとどまった。
 他方、米国の対中圧力緩和に対する期待感はやや後退。外電は21日、バイデン米政権が検討している対中制裁関税の引き下げについて、26日から開かれる先進7カ国首脳会議(G7サミット)の後に決定が先送りされるもよう――と報じた。またバイデン大統領は同日、近いうち開催すると述べていた「米中首脳会談」に関し、まだ時期は決まっていないと発言している。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。中国の経済活動再開や景気テコ入れ策の期待感は根強いものの、新規のプラス材料にも乏しく、買い進む動きも限定されそうだ。


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