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2022/03/11 09:00

売り先行か、外部環境が不透明 無料記事

◆11日の香港マーケットは、外部環境の不透明感で売られる展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はややネガティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.3%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.9%安とそろって反落した。米金利の上昇加速や、ウクライナ情勢の不透明感が重しとなっている。米労働省が発表した今年2月の生産者物価指数(PPI)は7.9%上昇となり、伸び率は前月(7.5%)から拡大し、約40年ぶりの高い水準となった。当局が利上げを加速するとの思惑で米10年債利回りも急上昇。株価の割高感が意識され、ハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株に売りが広がった。また、トルコの仲介で行われたウクライナとロシアの外相会談に関しては、両国の隔たりが大きく、停戦に向けた進展はみられていない。
 米国の対中圧力も懸念。米証券取引委員会(SEC)は10日、外国企業に米当局の会計監査受け入れを義務付ける新規定を順守していない企業リストを公表した。上場廃止リスクが再燃し、ADR上場する中国株は急落している。
 一方、中国では本日(11日)、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が閉幕する。閉幕後、李克強・首相が記者会見を行う予定。経済対策の期待感が強まる状況だ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは苦戦を強いられそうだ。上述したように、外部環境に不安材料が山積している。ただ、指数はこのところの下落基調で値ごろ感も強まっており、政策銘柄などに下値拾いの買いが入ることには期待したい。
なお、電子商取引(Eコマース)中国大手の京東集団(JDドットコム:9618/HK)が昨日引け後に2021年10〜12月期決算を発表。売上高が伸び悩み、純損益は赤字に転落した。



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