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2022/11/09 08:58

神経質な値動きか、米中物価指標が気がかり 無料記事

◆9日の香港マーケットは、米中物価指標の見極めで神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は安定的。8日の米株市場は、投資家のリスク選好が続き、主要指標のNYダウが前日比1.0%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.5%高とそろって3日続伸した。米中間選挙後の政権運営に期待感。8日に投票が始まった中間選挙では、野党・共和党の優勢が伝わった。民主党バイデン政権との「ねじれ」により、政権が掲げる増税や規制強化などマーケットにネガティブな法案が成立しにくくなると期待されている。また、「中間選挙後は株高になりやすい」とのアノマリー(経験則)も意識された。ただ、10日に発表される10月の米消費者物価指数(CPI)を見極めたいとするスタンスも漂い、積極的に上値を買い進む動きは手控えられている。
 一方、中国国内の環境は依然として不透明感。中国経済活動の停滞が不安視されている。国内で新型コロナウイルスの新規感染数が約半年ぶりの高水準で推移する中、複数エリアで行動抑制が強化されている状況だ。新型コロナ感染を徹底的に封じ込める「ゼロコロナ」政策を巡っては、当局が堅持する方針を繰り返し示しているだけに、防疫措置の長期化も危ぐされている。
 なお、本日は(日本時間10時30分ごろ)、今年10月の中国物価統計が公表される予定。市場コンセンサスでは、消費者物価指数(CPI)の上昇率が前年同月比2.4%(前月は2.8%)、生産者物価指数(PPI)がマイナス1.5%(同0.9%)で着地する見通しとなっている。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。上述したように、米中の物価指標発表が気がかり材料となる。インフレ動向は、金融政策に影響するためだ。もっとも、下値を叩くような売りもみられないだろう。人民元安進行の一服はプラスだ。9日の朝方の外国為替市場では、対米ドルのオフショア人民元が元高に転じて推移している。


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