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2022/04/22 09:05

売り先行か、内外に不安材料 無料記事

◆22日の香港マーケットは、内外の不安材料で売られる展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はややネガティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比1.0%安と3日ぶりに反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.1%安と続落した。米金利上昇が投資家心理の重しとなっている。米10年債利回りは再び2.9%台に上昇し、目先の金融政策に影響しやすい2年債は約3年ぶりの高水準に達した。金融当局者からのタカ派(引き締めに積極的)発言も相次ぐ。パウエル連邦準備理事会(FRB)議長は21日、5月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で「0.5%(通常の倍)の利上げが検討される」と述べた。サンフランシスコ地区連銀のデイリー総裁なども、「積極的な利上げが必要」との発言が聞かれる。
 一方、内部的には行動規制の長期化が不安視される状況。習近平・国家主席は21日、「博鰲(ボアオ)アジアフォーラム」でビデオ演説し、「ゼロコロナ」政策の重要性を改めて強調した。国内で新型コロナウイルスの感染状況は一部で改善し、工場なども再稼働しているが、完全な規制解除には遠い。また、上海市の保健当局は21日、コロナ感染の重症者が20日時点で159人に上り、前日(19日)の50人ほどから3倍に増えたと報告した。
 なお、香港では主要な中国企業の決算報告がシーズン入りしている。本日は長城汽車(2333/HK)や招商銀行(3968/HK)、週明け25日は中興通訊(763/HK)、招金鉱業(1818/HK)などが1〜3月期業績を公表する予定だ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは苦戦を強いられよう。上述したように、内外の不安材料が投資家心理を冷やしそうだ。ただ、指数は直近の下落基調で値ごろ感も強まっていることもあり(ハンセン指数と上海総合指数はそれぞれ約5週ぶりの安値)、自律反発狙いの買いが入ることには期待したい。


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