2020/08/05 09:05
買い先行か、中国発の材料不足で上値の重さも
◆5日の香港マーケットは、米ハイテク株高を好感し買い先行も、中国発の材料不足で上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
外部環境は安定している。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.6%高と3日続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.4%高と5日続伸した。ナスダック指数とフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は、それぞれ史上最高値を連日で更新している。アナリストの目標株価引き上げを手がかりに、半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が10%近く上昇し、ハイテク株全体をけん引した。米長期金利が約5カ月ぶりの低い水準に低下したことも、相対的にPER(株価収益率)の高いハイテク関連の追い風となっている。原油高もプラス材料。WTI原油先物が1.7%高と3日続伸するなか、エネルギー関連株も物色された。他方、追加の経済対策を巡り難航している与野党協議に関しては「進展しつつある」と楽観的な見方が一部で浮上しているものの、なお隔たりは大きく、不安材料として意識されている。
一方、4日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.1%高と小幅ながら3日続伸。中国の政策に対する期待感が先行している。中国人民銀行(中央銀行)は3日、下期の金融政策について、「ターゲットを絞り、一段と柔軟化する」とウェブサイトで声明した。また、中国河北省の秦皇島市で、非公式の重要会議「北戴河会議」(共産党の最高指導部や長老らが毎年夏に集まり、今後の政策や党人事を話し合う)が近く開催されるもよう――と報じられたこともプラス。市場の一部では、新型コロナウイルス流行の影響で今年は開催されないとの見方も流れていた。
こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。昨夜の米ハイテク株高は好感されそうだが、中国国内に新規の買い材料が乏しい。上述した「北戴河会議」の開催前には、政府高官が表舞台に出てこないことも多く、政策動向のニュースフローも少なくなる。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境は安定している。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.6%高と3日続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.4%高と5日続伸した。ナスダック指数とフィラデルフィア半導体株指数(SOX)は、それぞれ史上最高値を連日で更新している。アナリストの目標株価引き上げを手がかりに、半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が10%近く上昇し、ハイテク株全体をけん引した。米長期金利が約5カ月ぶりの低い水準に低下したことも、相対的にPER(株価収益率)の高いハイテク関連の追い風となっている。原油高もプラス材料。WTI原油先物が1.7%高と3日続伸するなか、エネルギー関連株も物色された。他方、追加の経済対策を巡り難航している与野党協議に関しては「進展しつつある」と楽観的な見方が一部で浮上しているものの、なお隔たりは大きく、不安材料として意識されている。
一方、4日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.1%高と小幅ながら3日続伸。中国の政策に対する期待感が先行している。中国人民銀行(中央銀行)は3日、下期の金融政策について、「ターゲットを絞り、一段と柔軟化する」とウェブサイトで声明した。また、中国河北省の秦皇島市で、非公式の重要会議「北戴河会議」(共産党の最高指導部や長老らが毎年夏に集まり、今後の政策や党人事を話し合う)が近く開催されるもよう――と報じられたこともプラス。市場の一部では、新型コロナウイルス流行の影響で今年は開催されないとの見方も流れていた。
こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。昨夜の米ハイテク株高は好感されそうだが、中国国内に新規の買い材料が乏しい。上述した「北戴河会議」の開催前には、政府高官が表舞台に出てこないことも多く、政策動向のニュースフローも少なくなる。
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