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2022/07/19 09:02

上値の重い展開か、内外の景気鈍化を懸念 無料記事

◆19日の香港マーケットは、内外の景気懸念で上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
外部環境はややネガティブ。週明け18日の米株市場は、主要指標のNYダウが前営業日比0.7%安と反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.8%安と3日ぶりに反落した。一部企業の事業縮小観測と指標の悪化が嫌気されている。米メディアは18日、「景気低迷に備え、アップルは複数部門で2023年の人材採用を縮小し、支出を削減する計画」などと報じた。7月の住宅市場指数は予想を大幅に下回る55となり、新型コロナウイルス禍に見舞われた2020年5月以来の低水準に落ち込んでいる。朝方はゴールドマン・サックスの決算上振れなどを手がかりに買われたものの、景気懸念がくすぶる中、指数は中盤からマイナスに転じた。
 一方、中国国内には好悪材料が入り混じっている。まず、新型コロナウイルス感染再拡大が懸念材料だ。国家衛生健康委員会(NHC)の発表によれば、1日あたりの新規市中感染者数(症状あり)は連日で100人を超えている。上海市では19〜21日にかけ、市内9地区で大規模検査を実施する予定だ。行動抑制が更に強化された場合、実体経済に対する悪影響も広がる恐れがある。
 半面、不動産ローン問題の過度な警戒感が薄らいだ点はプラス。「資金不足などにより建設工事が中断した未完成住宅に関し、物件購入者による集団ローン不払いが中国各地で続出している」という問題に関し、中国銀行保険監督管理委員会(銀保監会)は17日、物件の引き渡しを確実に行うための金融サービスを充実させ、不動産市場の秩序ある運営に努める方針を表明した。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。中国経済対策の期待感は持続しているが、米中の景気懸念が相場の足かせとなりそうだ。




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