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2022/10/07 08:45

売り先行か、米金利上昇を不安視 無料記事

◆7日の香港マーケットは、米金利上昇を懸念した売りが先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はネガティブ。6日の米株市場では、米利上げペース加速の警戒感が強まる中、主要指標のNYダウが前日比1.1%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.7%安とそろって続落した。米連邦準備理事会(FRB)高官からタカ派(引き締めに積極的)発言が相次ぐ。米連邦公開市場委員会(FOMC)の投票権を持つミネアポリス連銀のカシュカリ総裁やシカゴ連銀のエバンス総裁はそれぞれ、インフレがピークを付けるまで、利上げを継続する必要があるとの見解を示している。原油相場が続伸したこともあり、市場ではインフレ高進による米金融引き締め懸念が高まり、米10年債利回りの上昇も続いた。また、9月の米雇用統計が翌日に公表されることも買い手控え要因として意識されている。米株市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は30.52となり、前日比で6.9%上昇。警戒水域と言われる30を再び上回った。
 内部環境にも不安材料がくすぶる。中国本土では、新型コロナウイルス感染の新規感染者数が増加しつつあり、いくつかの地域では防疫対策として行動抑制が強化された。10月1日にスタートした国慶節連休で、人の移動が増えたためと分析されている。ただ、連休中とあって、相場に影響を与える経済指標や政策動向の公表には乏しい。本土マーケットは、今週いっぱい(3〜7日)休場となっている。
 こうした中、本日の香港マーケットは売り先行しそうだ。上述したように、米国の積極的な金融引き締めがマイナス材料だ。米金利高を背景に、外国為替市場で対米ドルのオフショア人民元は再び元安基調を強めている。中国本土からの資金流出も警戒される状況だ。


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