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2023/05/30 08:48

上値の重い展開か、国内景気不安が足かせ 無料記事

◆30日の香港マーケットは、国内の景気不安で上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境に目立った手がかりはない。昨夜の欧米市場では、英国と米国が祝日で休場だった。場が開いていた欧州市場の主要株価指数は弱含みだが、米国のNYダウ先物は堅調に推移している。米国では、デフォルト(債務不履行)回避に向け、米債務上限一時停止の議会承認を得るための折衝が続く。一部強硬派の抵抗はあるものの、与野党で支持は広がっている。米下院はあす31日、法案を採決する見通しだ。
 一方、内部的には指標発表が気がかり。香港・本土では今週、重要経済指標の報告が相次ぐ予定だ。あす31日は5月の中国製造業PMI(国家統計局による)、6月1日に5月の財新中国製造業PMI(民間による)、4月の香港小売売上高などが公表される。29日に発表された4月の香港貿易統計に関しては、輸出が前年同月比で13.0%減少。前月実績(1.5%減)から下げ幅が拡大し、市場予想(9.3%減)以上の落ち込みとなった。輸入も予想以上に減少率が拡大している。
 ほか、中国本土で新型コロナウイルス感染が再拡大していることもネガティブ。報道によると、北京の病院で待ち時間が4〜6時間にもなっているという。中国の感染症対策の第一人者で、中国工程院の院士である鐘南山氏は、「2023年の感染第2波は、6月末に新規感染者が1週間当たり約6500万人に増え、ピークを迎える」との見方を示している。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。本土・香港で景気不安が強まっていることや、米中対立に緩和の兆しがみられないことを嫌気しよう。


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