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2023/02/23 08:54

方向感を欠く展開か、好悪材料が入り混じる 無料記事

◆23日の香港マーケットは、好悪材料が入り混じる中で方向感を欠く展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。22日の米株市場は、米利上げ長期化の警戒感がくすぶる中でまちまちの値動きだった。主要指標のNYダウが前日比0.3%安と続落する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.1%高と4日ぶりに反発している。取引時間中に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(1月31日〜2月1日開催分)では、大半のメンバーが0.25%の利上げ幅を支持していたが、一部の参加者は0.5%利上げを主張していたことが判明した。また、インフレ抑制に確信が持てるまでは、景気抑制スタンスを続ける必要があるとの認識も示されている。米利上げ休止が遅れると危惧された。他方、業績期待が高まり、ハイテク株は物色される。サイバーセキュリティのパロアルト・ネットワークスが公表した第2四半期(11〜1月期)は、1株利益が予想を上回り、株価は急伸。ハイテク株全体に買いが波及した。また、半導体大手のエヌビディアは、引け後に発表した四半期決算の1株利益が上振れし、時間外取引で急伸している。
 一方、内部環境は良好だ。経済対策に対する期待が高まっている。中国では来週末の3月5日、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が開幕する。景気のテコ入れに向けて、各種方針が打ち出される見通しだ。また、香港では陳茂波(ポール・チャン)財政長官が22日、次年度(2023/24年)予算案演説の中で、景気テコ入れのため、赤字財政を継続すると述べた(エコノミストの多くは小幅黒字を予想していた)。消費クーポン配布のほか、各種減税措置などが実施される。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として方向感を欠く展開か。好悪材料が交錯している。中国経済対策の期待感は支えだが、米利上げ長期化観測は相場の重しだ。


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