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2022/12/02 08:41

上値の重い展開か、売り圧力を意識 無料記事

◆2日の香港マーケットは、売り圧力意識で上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。1日の米株市場は、様子見ムードが漂う中で方向感を欠いた。主要指標のNYダウが前日比0.6%安と3日ぶりに反落する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.1%高と続伸している。米国では2日、11月の雇用統計が公表される予定。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は12月の利上げ幅縮小を示唆したが、雇用情勢によっては、今後の金利見通しが変動する可能性がある。また、米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した11月の製造業景況感指数が49.0となり、2020年5月以来で初めて景況判断の境目となる50を割り込んだこともマイナス材料だ。他方、インフレ動向の目安となる10月の個人消費支出(PCE)価格指数は、伸びが前月から鈍化。米債券市場では、米10年債利回りが急低下し、ハイテク株全般の支えとなった。
 一方、中国国内の環境は良好。リオープン(経済再開)の期待が強まっている。新型コロナウイルス防疫措置に関しては、政府のコロナ政策を担当する孫春蘭・副首相が11月30日、関連部局や専門家らと会合を開き、流行しているオミクロン型は毒性も低く、ワクチン接種も進んでいるとして、「中国のコロナ政策は新段階に入った」と述べた。発表の中で「動態清零」(ゼロコロナ)という言葉が使用されなかっただけに、防疫措置の修正(緩和)が更に進むとの見方も浮上。すでに、広州市や重慶市など主要都市で、コロナ規制の一部が緩和された。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。上述したように、中国のリオープン期待は支えになりそうだが、指数はこのところの上昇が急ピッチだったこともあり、売り圧力も意識されよう。また、米雇用情勢を見極めたいとするスタンスも買い手控え要因となりそうだ。


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