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2023/07/03 08:54

しっかりか、米インフレ鈍化を好感 無料記事

◆週明け3日の香港マーケットは、米インフレ鈍化でしっかりか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は安定している。6月30日の米株市場は、米インフレ鈍化が好感される中、主要指標のNYダウが前日比0.8%高と続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.4%高と反発した。米商務省が公表した5月の個人消費支出(PCE)統計では、総合価格指数の伸びが前年同月比で3.8%にとどまり、約2年ぶりの低い伸びとなっている。米連邦準備理事会(FRB)がインフレ動向の目安とするPCEの減速を受け、金融引き締めが長期化するとの警戒感がやや後退した。米債券市場では、米10年債利回りが低下している。個別では、米アップルが2.3%上昇し、連日で上場来高値を更新した。
 一方、中国国内では景気の回復遅れが懸念されている。6月30日に発表された6月の中国製造業PMIは49.0となり、前月(48.8)を上回ったものの、景況判断の境目となる50を3カ月連続で割り込んだ。また、非製造業PMIは53.2となり、前月(54.5)と市場予想(53.5)を下回っている。ただ、中国経済対策の期待感は根強い。当局は中国景気の持ち直しをサポートするため、景気刺激策を強めるの見方も広がっている。足もとでは、中国国務院(内閣に相当)が6月29日の常務会議で、家電など「住居消費」の拡大を図る方針を確認した。
 本日は、取引時間中(日本時間10時45分ごろ)に、5月の財新中国製造業PMI(民間集計)が公表される。最新のコンセンサス予想では、前月の50.9から50.0に低下する見込みだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした値動きか。上述したように、米インフレ鈍化が好感されよう。また、中国の景気懸念は重しとなるものの、政策期待の高まりが投資家の不安を和らげそうだ。



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