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2023/03/07 08:58

上値の重い展開か、米金融政策の見極めで 無料記事

◆7日の香港マーケットは、米金融政策の見極めで上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。6日の米株市場は、アナリストの買い推奨を手がかりにアップル株が上昇し、相場を支えたが、全体としては方向感を欠いた。主要指標のNYダウが前営業日比0.1%高と4日続伸する半面、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.1%安と3日ぶりに反落している。アップルに関しては、サービス部門の収益拡大が期待できるとして、ゴールドマン・サックスが6年ぶりに「買い」でカバレッジ開始した。ただ、米金融政策を見極めたいとするスタンスが上値を抑えている。今週は7〜8日に、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が議会証言する予定。市場の一部では、議長が再びタカ派(引き締めに積極的)的な発言をするとの見方がある。
 一方、内部環境はそれほど悪くない。5日に開幕した全国人民代表大会(全人代、国会に相当)では、今年のGDP成長目標が22年の「5.5%前後」から「5.0%前後」へと低く設定されたが、エコノミストからは、「予想に一致」との声が複数聞かれる。内需拡大を優先し、インフラ投資や消費刺激などの支援策を進める方針が示されたこともプラス。新内閣発足後、多くの地方政府が消費拡大に向けた具体策を発表するとの見通しだ。
 なお、本日から来週にかけ、中国重要経済統計の発表が相次ぐ。きょう7日は今年1〜2月の貿易統計、来週15日は同期の小売売上高や鉱工業生産などが公表される予定だ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。上述したように、米金融政策の内容を見極めたいとするスタンスが様子見ムードを強めさせよう。ただ、大きく売り込む動きともならないだろう。中国の政策で恩恵を受けやすい銘柄群には、下値を拾う動きもありそうだ。


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