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2023/02/20 08:58

神経質な値動きか、米中対立の警戒感くすぶる 無料記事

◆週明け20日の香港マーケットは、米中対立の警戒感で神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境には依然として不透明感がくすぶる。17日の米株市場は、早期の利上げ休止観測が後退する中で上値が重かった。主要指標のNYダウは前日比0.4%高と反発したものの、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.6%安と続落している。足もとでは、金融当局者のタカ派(引き締めに積極的)発言が相次ぎ、物価指数など経済指標もインフレ高止まりを示唆する内容が多かった。インフレ抑制のため、米連邦準備理事会(FRB)は積極的な利上げを続けると不安視されている。
 米中対立の警戒感も持続。ブリンケン米国務長官と王毅・中国外交部長は18日、「ミュンヘン安全保障会議」にあわせて会談し、「気球問題」などについて協議したが、双方は非難を応酬するだけで、両国関係の改善には至らなかった。また、英メディアは17日、「米国防総省の中国担当高官が台湾を訪問」と報道。同メディアは翌日(18日)、台湾当局者は20日の週に訪米し、米ホワイトハウス高官と非公式会談に臨む模様――と伝えている。
 一方、内部的には政策期待が根強い状況。中国人民銀行(中央銀行)は17日、公開市場操作(オペ)で7日物リバースレポを実施し、総額8350億人民元(約16兆3630億円)を市場に供給した。1日当たりの供給規模としては、3年以上ぶりの大きさとなっている。
 なお本日は、中国人民銀行(中央銀行)が銀行貸出指標となる2月の最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」を発表する(日本時間午前10時15分ごろ)。市場コンセンサス予想では、1年物(前月は3.65%)と5年物(同4.30%)がそれぞれ前月(1月)と同水準に続き据え置かれる見通しだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。中国の経済対策に対する期待感は支えになりそうだが、米中対立の警戒感が相場の足かせとなろう。


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