/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2023/06/02 09:00

買い先行か、米株高が支え 無料記事

◆2日の香港マーケットは、米株高を好感し買い先行か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はポジティブ。1日の米株市場は、米デフォルト(債務不履行)回避が確実視される中で、主要指標のNYダウが前日比0.5%高と3日ぶりに反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も1.3%高と反発した。ナスダック指数は昨年8月中旬以来、約9カ月半ぶりの高値水準を回復している。連邦政府の債務上限一時停止の法案は、与野党が拮抗する下院で可決。今後の上院では、過半数を占める与党・民主党のシューマー院内総務が審議を急ぎ、政府資金が枯渇するXデーとされる6月5日までに可決させる構えだ。過度な金融引き締めの懸念も後退。米サプライマネジメント協会(ISM)が公表した5月の製造業景況感指数は46.9となり、7カ月連続で縮小(景況判断の境目となる50を割り込む)した。6月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げが停止された以降も、金利据え置きが続くと期待されている。米債券市場では、米10年債利回り低下が続いた。た、米株市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は15.65となり、前日比で12.76%下落。今年の最低水準に接近している(5月1日の15.53)。
 内部環境もそれほど悪くない。極端な景気不安は後退した。前日公表された5月の財新中国製造業PMI(民間による)は50.9に上向き、2カ月ぶりに景況判断の境目となる50を回復。4月の香港小売売上高は、前月からは縮小したものの予想は上回った。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは買いが先行しそうだ。米株高が投資家心理を上向かせよう。また、原油相場の上昇(WTI原油先物は3.0%高と3日ぶり反発)も関連銘柄にとっての追い風となりそうだ。ただ、5月の米雇用統計を今晩に控え、様子見ムードが広がる事には注意したい。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース