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2023/06/16 08:50

しっかりか、内外環境が改善 無料記事

◆16日の香港マーケットは、内外環境の改善でしっかりとした展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はポジティブ。15日の米株市場では、景気減速とインフレ高進の警戒感が薄らぐ中、主要指標のNYダウが前日比1.3%高と反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.1%高と6日続伸した。NYダウは約半年ぶり、ナスダック指数は約1年2カ月ぶりの高値水準をそれぞれ更新している。この日公表された経済指標では、5月の米小売売上高が予想外に増加し、ニューヨーク連銀製造業景況指数も前月のマイナスからプラスに転換。経済が上向いていると楽観された。他方、米労働省が発表した新規失業保険申請件数(週間)は予想を上回る増加。労働市場の引き締まりによるインフレ懸念が後退した。米債券市場では、米10年債利回りが急低下で推移している。
 内部環境も良好。金融当局の緩和スタンスが好材料だ。15日公表された今月の中期貸出ファシリティ(MLF)金利については、10カ月ぶりに引き下げ。20日公表の最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」に関しても、引き下げ観測が浮上している。また、小売売上高など5月の中国経済統計は総じて景気回復の遅れを示唆する内容だったが、逆に、経済対策の期待感が強まる状況だ。外電が13日報じたところによれば、一連の追加景気刺激策について、早ければ16日にも、国務院(内閣に相当)で方針が決定される可能性がある。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。上述したように、内外環境が改善している。また、15日の外国為替市場で、対米ドルの人民元相場が元高に振れたこともプラス材料だ。ただ、当局が打ち出す政策を見極めたいとするスタンスが広がれば、買い手控え要因となることもあるので注意したい。


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