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2023/07/07 08:44

売り先行か、欧米株安を嫌気 無料記事

◆7日の香港マーケットは、欧米株安を嫌気した売りが先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はネガティブ。6日の米株市場は、米金融引き締め長期化の警戒感が強まる中、主要指標のNYダウが前日比1.1%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.8%安とそろって続落した。雇用や景況感の指標が予想を大幅に上回ったことで、米連邦準備理事会(FRB)は利上げスタンスを強めると不安視されている。今年6月のADP全米雇用リポートで、(政府部門を除く)非農業部門の雇用者数が予想を大幅に上回ったほか、米サプライマネジメント協会(ISM)が発表した同月のサービス業景況感指数も上振れた。また、ダラス連銀のローガン総裁は6日、「インフレ抑制のため、さらなる利上げが必要」との認識を示している。米債券市場では、米10年債利回りが一時、今年3月以来の高水準に達した。ほか、欧州市場でも利上げ警戒が強まり、主要株価指数が軒並み急落している(独DAXは2.6%安、英FTSE100は2.2%安、仏CAC40は3.1%安など)。
 中国国内の環境も不透明。景気持ち直しの遅れが鮮明化している。これまでに公表された経済指標は、市場予想を下回るものが多い。不動産デベロッパー各社が公表した6月の月次統計では、不動産販売の落ち込みが確認された。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは下値を探る展開となろう。上述したように、利上げ警戒で昨夜の欧米株が下落した流れを継ぎそうだ。ただ、ハンセン指数は昨日まで大幅続落し、6月1日以来、5週ぶりの安値水準に落ち込んでいるだけに、値ごろ感に着目した買いが入ることには期待したい。
 なお、外電が報じたところによれば、中国を訪問中のイエレン米財務長官は7日、北京で李強・首相と会談する。半導体分野などを巡る米中の対立が激しさを増しているだけに、会談の成果が期待される状況だ。


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