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2023/08/03 08:49

売り先行か、米金利高を嫌気 無料記事

◆3日の香港マーケットは、米金利高を嫌気した売りが先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はネガティブ。2日の米株市場は、米国債の格下げが投資家心理を悪化させる中、主要指標のNYダウが前日比1.0%安と4日ぶりに反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.2%安と続落している。格付け大手のフィッチ・レーティングスは1日、米財政の悪化や債務上限を巡る政治不安を理由に、米国の長期債格付けを最上級「AAA」から「AA+」に1段階引き下げた。堅調な雇用情勢を受け、利上げサイクル終了の期待もやや後退。7月のADP全米雇用リポートでは、(政府部門を除く)非農業部門の雇用者数が予想を大幅に上回った。米債券市場では、米10年債利回りが一段と上昇している(一時、約9カ月ぶりの高水準)。
 一方、内部的には新規材料が乏しい。依然として、景気懸念と政策期待が交錯する状況だ。民間集計の景況感指数が予想外に悪化するなど、中国景気の回復遅れが鮮明化している。他方、経済対策の期待感は持続。当局は景気支援スタンスを強め、各種政策を相次ぎ公表している。市場には、「中国人民銀行(中央銀行)は8月中旬にも預金準備率を引き下げる可能性がある」との観測も流れた。
 なお、中国では本日(日本時間10時45分ごろ)に、7月の財新中国サービス業PMI(民間集計)が公表される。最新のコンセンサス予想では、前月の53.9から52.4に低下する見込みだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として苦戦を強いられそうだ。中国経済対策の期待感は根強いものの、米金利高が売り材料として意識されよう。人民元安の警戒感も高まっている。


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