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2023/05/19 08:56

神経質な値動きか、G7サミット開幕で様子見も 無料記事

◆19日の香港マーケットは神経質な値動きか。前日の米株高は支えとなるものの、主要7カ国首脳会議(G7サミット)の開幕を受け、地政学的緊張が意識されそうだ。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はポジティブ。18日の米株市場は、米債務上限問題への懸念が後退する中、主要指標のNYダウが前日比0.3%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.5%高とそろって続伸した。うちナスダックは2022年8月以来、約9カ月ぶりの高値で終了している。米連邦政府の債務上限引き上げについて、野党・共和党のマッカーシー下院議長は18日、来週にも下院で採決できるとの見通しを示した。
 一方、内部的には引き続き好悪材料が交錯している。これまで発表された4月の中国経済指標は、多くが景気持ち直しの鈍化を示す内容だった。半面、中国当局による金融緩和の思惑も強まる状況。週明け22日に発表される銀行貸出指標の最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」に関し、一部では引き下げを予想する声も浮上している。中国の景気減速懸念、金融緩和見通しが人民元の先安感につながる中、足元で人民元相場は軟調に推移している。
 こうした中、本日の香港マーケットは神経質な値動きか。昨夜の米株高は下支えとなるものの、中国の金融政策動向を見極めたいとの思惑も強まろう。また、G7サミット開幕を受け、地政学的緊張が意識されそうだ。G7サミットでは、中国を念頭に「経済安保声明」が採択されると報じられている。
 個別では、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)の値動きに注目。同社が昨日引け後に発表した2023年1〜3月期の業績は、売上高が市場予想を下回る一方、純利益は予想を上振れた。同社は同時に、物流サービスの菜鳥網絡科技(ツァイニャオ)と宅配スーパーの盒馬(フーマー)について、新規株式公開(IPO)を模索すると発表。また、クラウドサービス部門をスピンオフし、既存株主に株式を分配する計画を明らかにしている。


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