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2020/08/14 09:15

神経質な値動きか、中国経済指標の内容が気がかり 無料記事

◆14日の香港マーケットは、中国指標を見極めで神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境には好悪材料が入り混じる。昨夜の米株市場は、全体として方向感を欠いた。主要指標のNYダウが前日比0.3%安と反落する半面、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.3%高と続伸。米経済対策の遅れが嫌気される一方、景気回復の期待は強まっている。追加の米経済対策を巡っては、依然として与野党の意見が対立している状況。中断している与野党協議について、民主党のペロシ下院議長は「共和党が対策規模を引き上げるなら協議に戻る」と述べたものの、両党の主張には隔たりが大きく、合意の兆しがみえない。他方、米労働省が13日発表した新規失業保険申請件数(週間)は、予想(110万件)を下回る96万3000件。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が始まった3月以降で、初めて100万件を下回った。また、クドロー米国家経済会議(NEC)委員長は同日、失業率が早ければ今月にも1ケタ台に落ち着き、米経済は「V字回復」も想定できると述べている。
 一方、13日の本土株市場は小動き(主要指標の上海総合指数が0.04%高と3日ぶり反発)。経済回復の期待感などを支えに買われたものの、安く推移する場面もみられ、一進一退の値動きだった。中国では14日(日本時間11時ごろ)、7月の各種経済統計(小売売上高や鉱工業生産など)が公表される。直近で発表された経済指標では、製造業PMIや物価統計が上振れる半面、金融統計が下振れるなどまちまちだっただけに、指標の内容を見極めたいとするスタンスが強まった。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは中国指標に左右される展開か。直前のコンセンサス予想では、前月から改善する見通し。市場の一部では、「大きく上振れることがあれば、景気対策の後退につながる恐れもある」との見方もあるだけに、内容を見極めたいとするスタンスが一段と強まりそうだ。


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