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2023/07/14 08:32

買い先行か、米株高と原油上昇が追い風に 無料記事

◆14日の香港マーケットは、米株高と原油上昇で買いが先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は良好。13日の米株市場は、米インフレ鈍化で長期金利が低下する中、米利上げ長期化観測の後退で、主要指標のNYダウが前日比0.1%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.6%高とそろって4日続伸した。ナスダック指数は昨年4月以来、約1年4カ月ぶりの高値水準を切り上げている。6月の米生産者物価指数(PPI)は予想を下回り、前年比で約3年ぶりの低い伸びとなった。前日公表された米消費者物価指数(CPI)が下振れたこともあり、「米連邦準備理事会(FRB)は次回(7月)会合で利上げを打ち止めにする」との期待が一段と高まっている。米債券市場では、長期債利回りが連日で大幅に低下。金利低下で株価の割高感が薄れ、ハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株は連日で物色されている。半導体のエヌビディアは、取引時間中の史上最高値を更新した。
 一方、中国国内では、経済対策の期待感が高まっている。足もとで発表された経済指標は景気鈍化を示す内容が多く、当局は景気持ち直しをサポートするため、追加の景気刺激策を打ち出すとの見方が優勢だ。13日公表された6月の中国貿易統計では、輸出と輸入が大幅に縮小している。なお、中国では週明け17日に第2四半期GDP成長率、6月の各種経済統計(小売売上高や鉱工業生産など)、中期貸出ファシリティ(MLF)金利、20日に最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」が報告される予定だ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。昨夜の米株高や原油上昇(WTI原油先物は1.5%高で3日続伸)が追い風となるほか、中国経済対策の期待感も相場を支えよう。また、米金利低下を背景に、外国為替市場で人民元高・米ドル安の動きが進行していることもプラスだ。ただ、買い一巡後は上値が重くなる可能性もある。週明けに中国の重要経済指標がまとめて報告されるため、結果を見極めたいとするスタンスも強まりそうだ。


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