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2023/03/10 08:41

売り先行か、米株安が逆風に 無料記事

◆10日の香港マーケットは、米株の低迷を嫌気した売りが先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はネガティブ。9日の米株市場は、一部金融株の暴落が響き、主要指標のNYダウが前日比1.7%安と3日続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.1%安と急反落した。NYダウは約4カ月ぶりの安値水準に落ち込んでいる。米金融持ち株会社のSVBファイナンシャル・グループ(SIVB)は、増資計画と証券ポートフォリオの損失を発表。同社株は60%安となり、上場以来最大の下げを記録した。他の金融株にも売りが波及している。新規失業保険申請件数(週間)が予想以上に増加する中、米金利が低下に転じ、朝方は買われる場面がみられたものの、上昇の勢いは続かなかった。2月の米雇用統計が10日に公表されるため、内容を見極めたいとするスタンスも買い手控えの一因となっている。
 中国国内の環境も不透明。直近で公表された経済指標の内容を受け、内需の回復遅れが指摘されている。2月の物価統計は予想以上に弱いものとなり、1〜2月の貿易統計では、輸入が前年同期比で予想以上に縮小した。
 ただ、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が13日午前まで開催しているとあって、政策に対する期待感は根強い。大規模な景気刺激策は期待できないものの、的を絞った支援策が徐々に明らかにされるとの見込みだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは売りが先行する可能性が高い。上述したように、米株の低迷が嫌気されそうだ。また、米雇用統計が今夜(日本時間午後10時30分)公表されることも気がかり。今後の米金利動向を占う意味で重要な指標となる。


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