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2023/04/20 08:50

上値の重い展開か、欧米の利上げ継続に警戒感 無料記事

◆20日の香港マーケットは、欧米の利上げ継続見通しで上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は依然として不透明。19日の米株市場は、大手企業の決算発表を前に動意を欠く展開だった。主要指標のNYダウは前日比0.2%安と続落、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.03%高と小反発で取引を終えている。来週は、アルファベット(グーグル)やマイクロソフト、メタ・プラットフォームズ(旧フェイスブック)、インテルなどが四半期決算を報告する予定だ。この日の決算動向では、1〜3月期決算と4〜6月期の見通しで売上高が予想を下回った動画配信のネットフリックスが3.2%安。他方、1株利益が予想を上回った保険のトラベラーズは6.1%高で引けた。
 欧州や米国の金融引き締め継続も警戒。英政府統計局は19日、3月の消費者物価指数(CPI)が前年同月比で10.1%上昇したと発表。予想(9.8%)を上回る上昇となったことで、イングランド銀行(中央銀行)は追加利上げを続けるとの観測が広がった。米国では、5月開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げが決定されると予想されている。
 一方、内部的には新規材料に乏しい状況。中国重要経済指標の発表もほぼ一巡し、目先は企業業績の動向に移っている。香港では主要な中国企業の決算報告が来週にかけて集中する予定。本日(20日)は中国電信(728/HK)や麗珠医薬集団(1513/HK)、あす21日は中興通訊(763/HK)や長城汽車(2333/HK)、中国建築国際集団(3311/HK)などが第1四半期決算を報告する。
 なお本日は、中国人民銀行(中央銀行)が銀行貸出指標となる4月の最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」を発表する(日本時間午前10時15分ごろ)。市場コンセンサス予想では、1年物(前月は3.65%)と5年物(同4.30%)がそれぞれ前月と同水準に続き据え置かれる見通しだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。上述したように、欧米の利上げ継続見通しが相場の足かせとなりそうだ。ただ、中国景気の持ち直しや当局の経済対策に対する期待感は根強く、国策銘柄などの下値を拾う動きは期待できよう。


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