◆9日の香港マーケットは、米中の指標発表を気にしながら神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
　外部環境は不透明。8日の米株市場は、米インフレ指標の発表を前に方向感を欠いた。主要指標のNYダウが前営業日比0.2％安と反落する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.2％高と続伸している（ナスダック指数は年初来高値を更新）。米国では10日に4月の消費者物価指数（CPI）、11日に同月の生産者物価指数（PPI）、12日にミシガン大学期待インフレ率が公表される予定。米連邦準備理事会（FRB）の金融政策に大きく影響するため、内容を見極めたいとするスタンスが強まった。
　一方、中国ではきょう9日、4月の貿易統計が公表される予定。市場コンセンサスは、米ドル建て輸出が前年同月比8.0％増（前月は14.8％増）、輸入が0.2％減（同1.4％減）で着地する見込みだ。また、11日には、CPIとPPIが発表される。
　こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。上述したように、米中で報告される重要経済指標が気がかり材料として意識されそうだ。また、欧米の対中圧力に対する警戒感がくすぶっていることも重しとなろう。


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