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2023/06/21 08:56

売り先行か、内外に不安材料 無料記事

◆21日の香港マーケットは、内外の不安材料で売り先行か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。連休明け20日の米株市場は、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言を前に様子見ムードが強まり、主要指標のNYダウが前営業日比0.7%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.2%安とそろって続落した。パウエルFRB議長は21日に下院、22日に上院で半期に一度の議会証言に臨む。市場では、議長がタカ派(引き締めに積極的)スタンスを示すとの警戒感がくすぶっている。また、中国景気の先行き不安が改めて意識されたことも関連銘柄の売り材料となった。
 内部環境もややネガティブ。中国人民銀行(中央銀行)は20日朝方、実質的な政策金利となる「ローンプライムレート(LPR)」を引き下げたが、市場からは「景気を押し上げるには物足りない」との声も聞かれる。優良企業向け貸出金利の目安となる1年物LPRは3.65→3.55%、不動産ローンなど中長期融資の基準となる5年物LPRは4.30→4.20%にそれぞれ引き下げられた。証券ブローカー各社が中国の経済成長見通しを相次ぎ引き下げていることもあり、景気の持ち直しには時間がかかるとの不安が広がっている。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは売りが先行しそうだ。上述したように、内外の不安材料が投資家心理の重しとなろう。また、香港市場はあす22日、本土市場は22〜23日が端午節で休場となることも買い手控え要因となろう。ただ、内外のブローカーが「更なる金融緩和を含む追加刺激策を打ち出す可能性がある」との見解を示していることもあり、売り一巡後の押し目買いには期待したい。


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