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2023/01/10 08:38

上値の重い展開か、売り圧力を意識 無料記事

◆10日の香港マーケットは、売り圧力を意識し上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。9日の米株市場は、売り圧力が意識される中で方向感を欠いた。主要指標のNYダウが前営業日比0.3%安と反落する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.6%高と続伸している。賃金インフレ鈍化などを引き続き手がかりに買いが先行したものの、前週末の上げが大きかったこともあり、NYダウは中盤から失速した。金融当局者のタカ派(引き締めに積極的)発言も重し。アトランタ連銀のボスティック総裁は9日、4〜6月までに金利を5%超に引き上げ、長期にわたり維持する必要があると述べた。また、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を翌日に控え、内容を見極めたいとするスタンスも買い手控えにつながっている。
 一方、中国国内の環境は良好。リオープン(経済再開)が進んでいるほか、当局の景気重視スタンスが高まっている。中国人民銀行(中央銀行)の党書記を務める郭樹清氏はこのほど、「中国の経済成長は迅速に正常化する」との見解を示した上で、民間企業への支援を強化し、プラットフォーム企業の健全な発展を促す方針を表明した。また、新型コロナウイルスを巡っては、国家衛生当局が先週末、多くの省で感染がピークを迎えていると説明している。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。中国の過度な景気懸念が薄らいだことなどは引き続きプラス材料として意識されそうだが、このところの上昇で売り圧力が高まっている(昨日のハンセン指数は急反発し昨年7月以来の高値、上海総合指数は6日続伸で1カ月ぶり高値)。また、米金利動向も気がかり材料となりそうだ。


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