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2023/06/05 09:04

買い継続か、内外に好材料 無料記事

◆週明け5日の香港マーケットは、内外の好材料で買いが継続する流れか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はポジティブ。2日の米株市場は、米デフォルト(債務不履行)回避が好感され、主要指標のNYダウが前日比2.1%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.1%高とそろって続伸した。ナスダック指数は昨年4月以来、約1年1カ月半ぶりの高値水準を回復している。連邦政府の債務上限を一時停止する「財政責任法案」は1日夜、下院に続き上院でも可決された。政府資金が枯渇するXデーとされる6月5日までに可決されたことで、投資家に買い安心感が広がっている。13〜14日に開催される連邦公開市場委員会(FOMC)で、利上げが見送られるとの見方が一段と強まったこともプラス。5月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数が予想を上回る伸びとなる一方、失業率は大幅に上昇し、平均時給の伸びは鈍化した。市場からは「景気は安定しているが、賃金の伸びが加速するほどではない」との声も聞かれている。米株市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は14.60となり、前日比で6.71%下落。2020年2月以来、約3年3カ月ぶりの低い水準となった。
 内部環境も良好。中国経済対策の期待感が高まっている。中国国務院(内閣に相当)は2日の常務会議で、新エネルギー自動車(NEV)購入減税の延期などで「新エネ消費」を支援するスタンスを示した。また、一部外電によれば、中国当局は不動産業界の支援策も検討している。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは買いが継続しそうだ。上述したように、内外の好材料が投資家のセンチメントを上向かせよう。原油相場の急上昇も関連銘柄にとっての追い風だ。石油輸出国機構(OPEC)など主要原油産出国は4日、協調減産を2024年末まで延長すると決定。日本時間5日早朝のWTI原油先物は1時4%超上昇した(2日は2.3%高で続伸)。
 なお、きょう5日付で、ハンセン指数の構成銘柄に、華潤電力HD(チャイナ・リソーシズ・パワー:836/HK)、紫金鉱業集団(ヅージン・マイニング・グループ:2899/HK)、京東健康(JDヘルス・インターナショナル:6618/HK)、携程集団(トリップドットコム・グループ:9961/HK)の4銘柄が新規採用される。除外銘柄はなし。これにより、ハンセン指数の構成銘柄は76→80に増加する運びだ。


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