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2020/08/17 09:00

上値の重い展開か、米中対立の激化を警戒 無料記事

◆週明け17日の香港マーケットは、米中対立の警戒感で上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はそれほど悪くない。先週末の米株市場は、売り買いが交錯したものの全体としては底堅い展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.1%高と反発する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.2%安と3日ぶり反落。この日公表された米経済指標では、7月の小売売上高が市場予想を下回ったものの、3カ月連続で上昇した。また、8月のミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)は市場予想に反して前月から上向いている。
 他方、米中関係を巡る警戒感は強まる状況。複数の米メディアが15日までに、週末(15日)に予定されていた「第1段階の通商合意」に関する米中閣僚級協議が無期限に延期されたと関係者の話として報道した。「スケジュール調整が間に合わなかったため」とされているが、一部では、ショート動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」問題が影響したとの見方もある。トランプ米大統領は14日、中国IT大手の北京字節跳動科技(バイトダンス)に対し、同社が運営する「TikTok」の米国事業を90日以内に売却するよう正式に命じた。
 一方、14日の本土株市場は、主要指標の上海総合指数が1.2%高と続伸。政策期待の高まりが相場を押し上げている。取引時間中に公表された7月の各種経済統計では、小売売上高が予想に反してマイナス成長を続けるなど総じて期待外れだっただけに、逆に「当局は景気対策を強める」との見方につながった。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。上述したように、米中対立の警戒感が投資家心理の重しとなろう。トランプ政権が中国アプリに圧力をかけるなか、中国側の対応が気がかりだ。
 なお、株価指数を算出するハンセン・インデックシズ(HSI)は14日引け後、四半期ごとに行っている指数構成銘柄の定期見直しの結果を発表。ハンセン指数の構成銘柄に、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)、薬明生物技術(ウーシーバイオロジック:2269/HK)、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)を採用した。一方、信和置業(サイノランド:83/HK)、中国旺旺HD(ワン・ワン・チャイナ・ホールディングス:151/HK)、中国神華能源(チャイナ・シェンファ・エナジー:1088/HK)は除外される。それぞれの値動きが注目されそうだ。


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