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2023/06/14 08:38

底堅い展開か、内外に好材料 無料記事

◆14日の香港マーケットは、米インフレ懸念の後退と中国経済対策の期待感で底堅い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は良好。13日の米株市場は、米インフレ鈍化が好感され、主要指標のNYダウが前日比0.4%高と6日続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.8%高と4日続伸した。ナスダック指数は昨年4月以来、約1年2カ月ぶりの高値水準を切り上げている。朝方公表された5月の米消費者物価指数(CPI)については、予想通り伸び率が前月から鈍化し、2年2カ月ぶりの低い水準となった。食品とエネルギーを除くコア指数も、前月から伸びが鈍化している。米連邦準備理事会(FRB)が14日(日本時間15日未明)に公表する米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果に関しては、政策金利が据え置かれるとの見通しが一段と高まった。
 内部環境もポジティブ。中国当局は景気刺激策の拡大に舵を切った――との見方が広がっている。外電は13日、消息筋情報として「不動産市況の低迷と世界的な需要の冷え込みを受け、中国政府が国内景気の下支えに向けた幅広い対策を検討しているもよう」と報じた。早ければ今週16日にも、国務院(内閣に相当)で議論される可能性があるという。また、中国人民銀行(中央銀行)が13日に実施した公開市場操作(オペ)では、7日物リバースレポ金利が予想外に引き下げられた。今週15日に公表される今月の中期貸出ファシリティ(MLF)金利に関しても、引き下げ観測が流れている。
 なお今週は、15日に5月の中国経済指標がまとめて公表される予定だ(小売売上高や鉱工業生産など)。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅く推移しそうだ。FOMCの結果や、中国指標の内容を見極めたいとするスタンスは根強いものの、米インフレ懸念の後退と、中国経済対策の期待感が相場を支えよう。また、前日引け後に発表された中国の5月金融統計は下振れたが、景気支援の動きが強まるとの期待につながりそうだ。


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