◆24日の香港マーケットは、中国企業業績の見極めで神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
　外部環境はひとまず安定している。23日の米株市場は、金融政策を巡る過度な警戒感が薄らぎ、主要指標のNYダウが前日比0.2％高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.0％高とそろって反発した。イエレン米財務長官は23日、米銀2行の破綻で金融システム不安がくすぶる中、「必要なら追加的な措置を講じる用意がある」と発言。前日の「全面的な預金保護は検討していない」との発言を補完した。ただ、これまでの利上げで銀行や企業の資金調達コストは上がっているとあって、景気に対する不安は根強い。指数は安く推移する場面もあった。
　一方、内部的には企業業績に注目が集まる状況。香港では来週末にかけて、主要な中国企業の決算報告がピークを迎える。本日は、華潤ビールHD(291/HK)や江西銅業(358/HK)、中国石油化工(386/HK)、中国神華能源(1088/HK)、エン鉱能源集団(1171/HK)、中国人民保険集団(1339/HK)、小米集団(1810/HK)、招金鉱業(1818/HK)、北京汽車(1958/HK)、中国人民財産保険(2328/HK)、中国太平洋保険（集団）(2601/HK)、新奥能源HD(2688/HK)、紫金鉱業集団(2899/HK)、中国建材(3323/HK)、美団(3690/HK)、招商銀行(3968/HK)などが期末決算を発表する予定だ。
　こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。昨夜の米株高や中国の景気持ち直し期待などは支えになりそうだが、中国企業の業績動向が気がかり材料だ。決算内容に一喜一憂される場面もあろう。


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